技術
が音声部分、Upstreamが上り、Downstreamが下りにあたる。
ADSLの特徴として、一方の通信帯域を削ることで、もう一方により大きな通信帯域を割り当てている(非対称)。通常は下り(ダウンリンク)の速度が上り(アップリンク)の速度よりも高速に設定されている。これは、一般家庭などでのインターネット利用ではWorld Wide Web|Webアクセスなどの用途が主となるため、ダウンリンクデータの容量がアップリンクデータに比べてはるかに多く、ダウンリンクを優先することで総合的にデータ通信速度を高速化するためである。既設のツイストペアケーブル通信線路で、アナログ固定電話による通話に多重化するため、音声周波数帯域(0.3〜3.4キロヘルツ|kHz)を避けた、より高く広い周波数帯域を使用し、複数の搬送波を利用した直交周波数分割多重方式|OFDMなどのデジタル変調を使用し、ADSLモデムで誤り検出・訂正や回線にあわせた通信速度調整を行っている。そのため、従来の電話回線用モデムや低速仕様のISDNなどと比べて高速なデータ通信が可能である。
通信規格
次の2種類の規格から、提供が始まった。
G.992.1(G.dmt) : ダウンリンク8Mビット毎秒|bps(148kHz〜1104kHzの帯域を利用)・アップリンク1Mbps(26kHz〜138kHzの帯域を利用)
G.992.2(G.Lite) : ダウンリンク1.5Mbps(148kHz〜552kHzの帯域を利用)・アップリンク512kbps(26kHz〜138kHzの帯域を利用)次のようなものが拡張規格として定められている。
Annex A : 北米向け。
Annex B : ヨーロッパのエコーキャンセラ方式のISDN#Euro-ISDN|Euro-ISDNと同時使用が可能。
Annex C : 日本の時分割複信のISDN#TCM-ISDN|TCM-ISDNとの干渉を抑えるため、2つの伝送マップを持ちISDNの伝送方向に同期して切り替える。以下のような技術を用いることにより、ダウンリンク 12, 24, 40Mbps、アップリンク 3, 5Mbpsなどと高速化されていった。
S=1/2 1/4 1/8 1/16 : 誤り訂正ビット列を効率化する。
フルビットローディング(full-bit loading) : 1つの搬送波の1回の変調で送信するビット数を11〜12から15ビットへと拡張する。
ハイビットローディング(high-bit loading) : 1つの搬送波の1回の変調で送信するビット数を15ビット以上とする。
ダブルスペクトラム方式(Double Spectrum) : 使用する周波数帯域を倍(最大2.2MHz)に拡張する。
クワドラブルスペクトラム方式(Quadrable Spectrum) : 使用する周波数帯域を約4倍(最大3.75MHz)に拡張する。また、アップリンクを低周波数側、ダウンリンクを高周波数側とすることで送受信の分離(周波数分割複信)をしているものが多い。さらに、エコーキャンセラ(Echo Canceller)を使用し、アップリンクとダウンリンクの周波数をオーバーラップ(Over Lap)させ、ダウンリンクの安定化・高速化とともにアップリンクの高速化を図っているものもある。